補助金・助成金

補助金3制度の選び方|
新事業進出・ものづくり/省力化/成長加速化を比較

2026年8月23日時点の公式情報にもとづく、中小企業向けの実務整理です。

「まとまった設備投資に使える補助金を探していたら、似たような制度がいくつも動いていて、どれに手を挙げればよいのか判断がつかない」。そんなお悩みをお持ちの中小企業経営者・個人事業主の皆様は、少なくないのではないでしょうか。制度名はどれも長く、公募要領はいずれも数十ページあります。読み比べる時間そのものが、通常業務の合間には確保しづらいものです。

2026年の秋は、規模の大きな投資に使える補助金が三つ、そろって締切を迎えます。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の第1回、中小企業省力化投資補助金(一般型)の第8回、中小企業成長加速化補助金の3次公募です。どれも「設備を入れると補助が出る制度」に見えますが、公募要領を突き合わせると支援したい投資の性格は分かれており、入口の要件だけで候補から外れる制度もあります。そしてもう一つ、三つに共通して効いてくる変化があります。「足下の賃上げ」が審査で評価されるようになったことです。ざっくり言うと、採択されてから賃上げに動くのでは間に合わない、という話です。

本記事の補助額・補助率・要件・スケジュールは、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回公募要領(1.2版・2026年8月14日改訂)、中小企業省力化投資補助金(一般型)第8回公募要領(2026年8月)、中小企業成長加速化補助金 3次公募要領(Ver1.0・2026年8月20日)にもとづいています。これらは公募回や申請枠によって変動し、事務局による改訂もあり得ます。とくに省力化投資補助金 第8回は、記事執筆時点で申請受付開始日と締切日が「予定」の表記です。申請前には必ず各事務局の公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。

この記事でわかること

  • 三つの制度が、それぞれどんな投資を支援する制度なのか
  • 補助上限額・補助率・入口の要件・締切の一覧比較
  • 自社がどれを狙うべきかを絞り込む三つの質問
  • 三制度に共通する「足下の賃上げ」の審査と、制度ごとの落とし穴
  • 併願はできるのか(重複制限の違い)

三つの制度を説明すると|支援したい投資が違う

新事業進出・ものづくり補助金と省力化投資補助金は中小機構(独立行政法人中小企業基盤整備機構)が、成長加速化補助金は同補助金の事務局(TOPPAN株式会社)が公募要領を公表しています。支援したい投資の中身は、制度ごとに違います。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金|新しい製品・市場をつくる投資

従来のものづくり補助金新事業進出補助金を統合・再編し、2026年度に新設された制度です。入口は三つに分かれます。革新的新製品・サービス枠新事業進出枠グローバル枠のうち一つを選んで申請します(枠ごとの目安は3章の表)。

新事業進出枠でいう「新規性」は、世の中における新規性ではなく申請する事業者にとっての新規性です。既存製品の増産や再製造、単なる製造方法の変更、単に商圏が異なるだけのものは該当しないと明記されています。

枠ごとの要件や経費区分は、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の解説記事で個別に整理しています。

中小企業省力化投資補助金(一般型)|人手不足を設備で解く投資

人手不足に悩む中小企業等が、生産・業務プロセスやサービス提供方法を省力化するために、オーダーメイドの設備・システムを導入する投資を支援する制度です。第8回の公募は2026年8月18日に始まりました。

誤解が起きやすいのが「オーダーメイド」の扱いです。汎用設備やパッケージソフトの単体導入は対象外ですが、導入環境に応じて構成や機能が変わる場合や、複数を組み合わせて高い省力化効果を生む場合は対象です。単価50万円(税抜)以上の機械装置等を必ず一つ以上含むことも求められます。

対象経費の区分や第8回の変更点は、中小企業省力化投資補助金(一般型)の解説記事で詳しく取り上げています。

中小企業成長加速化補助金|売上高100億円を目指す大規模投資

将来の売上高100億円を目指して大胆な投資を進める中小企業を支援する制度です。入口の要件は三つの中でもっとも限定的で、売上高が10億円以上100億円未満であること、申請時までに「100億宣言」が100億宣言ポータルサイトに公表されていること、補助対象経費のうち投資額(建物費・機械装置費・ソフトウェア費のうち資産計上するもの)が1億円以上(税抜)であることを、同時に満たす必要があります。

多くの中小企業は、この入口で候補から外れることになります。

一覧表で比較する|補助上限・補助率・対象・締切

三制度の主要項目を並べます。表に出てくる言葉のうち、三つを先に押さえます。付加価値額は営業利益、人件費、減価償却費を足したものです。1人当たり給与支給総額は、給与支給総額(従業員に支払った給料、賃金、賞与等。役員報酬、福利厚生費や法定福利費、退職金は除く)を従業員数で割ったものです。基準年度は、事業計画を策定するときに基準となる決算期で、どの年度を指すかは制度で違います。

もう一つ、小規模企業者・小規模事業者(常勤従業員数が20人以下。卸売業・小売業・サービス業は5人以下、ただし宿泊業・娯楽業は20人以下の会社または個人)に当たるかどうかで、補助率が変わる制度があります。常勤従業員は、労働基準法第20条の「あらかじめ解雇の予告を必要とする者」です。日々雇い入れられる者、2か月以内の期間を定めて使用される者、季節的業務に4か月以内の者、試用期間中の者、代表取締役などは数に入りません。なお、ここで挙げた語は制度によって細部の文言が異なるため、実際の判定は各制度の公募要領で確認する必要があります。

項目新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第1回)中小企業省力化投資補助金(一般型・第8回)中小企業成長加速化補助金(3次公募)
何に使う制度か革新的な新製品・新サービスの開発、新市場への進出、海外市場開拓(3枠から一つ選択)人手不足の解消に向けたオーダーメイド設備・システムの導入売上高100億円を目指す大規模投資(工場・設備・システム等)
補助上限額革新的新製品・サービス枠 750万〜2,500万円/新事業進出枠・グローバル枠 2,500万〜7,000万円(いずれも従業員数区分による。賃上げ特例適用時はさらに引上げ)従業員数区分により 750万〜8,000万円(大幅賃上げ特例適用時は最大1億円)5億円
補助下限額革新的新製品・サービス枠 100万円/新事業進出枠・グローバル枠 750万円規定なし(ただし単価50万円以上の機械装置等が必須)規定なし(ただし投資額1億円以上が要件)
補助率革新的新製品・サービス枠:中小企業者1/2
(小規模企業・小規模事業者、再生事業者は2/3)
新事業進出枠:1/2
グローバル枠:2/3
(各枠に特例あり)
中小企業:1/2
小規模企業者・小規模事業者、再生事業者:2/3
(最低賃金引上げ特例で1/2→2/3)
1/2
入口の主な要件付加価値額の年平均成長率+4.0%以上、1人当たり給与支給総額の年平均成長率+3.5%以上ほか基本要件6項目。一般事業主行動計画の公表が必須労働生産性の年平均成長率+4.0%以上、1人当たり給与支給総額の年平均成長率+3.5%以上ほか。省力化指数と投資回収期間の算定が必須売上高10億円以上100億円未満、100億宣言の公表、投資額1億円以上(税抜)、1人当たり給与支給総額の年平均上昇率4.5%以上
対象になる法人格中小企業者、特定事業者の一部、特定非営利活動法人・農事組合法人 等中小企業者、組合関連、特定事業者の一部、特定非営利活動法人、社会福祉法人、歯科医業を営む医療法人 等中小企業者(会社または個人、組合・連合会)。財団法人・社団法人・医療法人・社会福祉法人・任意団体は対象外
申請受付開始2026年9月30日(水)2026年9月中旬(予定2026年9月29日(火)
応募締切2026年10月30日(金)18:002026年10月中旬(予定)2026年10月29日(木)15:00
採択発表2027年1月頃(予定)2027年2月上旬(予定)2027年3月下旬以降(予定)
補助事業実施期間交付決定日から10か月以内(革新的新製品・サービス枠)/14か月以内(新事業進出枠・グローバル枠)交付決定日から17か月以内(採択発表日から19か月以内)交付決定日から14か月以内〜24か月以内
審査の形式書面審査+口頭審査(一定の審査基準を満たした事業者から必要に応じて実施)。加点項目は17種書面審査+口頭審査(ソフトウェア投資・システム開発等、書面で計画詳細を理解しにくい案件を中心に選定)。加点項目は10種1次=書面審査、2次=プレゼンテーション審査(経営者本人の出席・説明が必須)

図1|三制度の受付開始から応募締切まで(2026年9月〜10月)

日程が確定しているもの「予定」の表記のもの

2026年9月2026年10月
新事業進出・ものづくり
商業サービス補助金(第1回)
9/30 → 10/30 18:00
中小企業省力化投資補助金
(一般型・第8回)
9月中旬 → 10月中旬(予定)
中小企業成長加速化補助金
(3次公募)
9/29 → 10/29 15:00

帯の左端が申請受付開始、右端が応募締切です。省力化投資補助金の帯は、公表されている日程が「中旬」までのため位置はおおよそで、日付は確定していません。

note:自社に適用される金額は必ず最新の公募要領でご確認ください。とくに省力化投資補助金は従業員20人と21人の境界で上限額が1,500万円から3,000万円へ倍増するなど、区分の境目で金額が大きく動きます。交付申請の期限は三制度とも「原則、採択(発表)日から2か月以内」です。

自社はどれを狙うべきか|三つの質問で絞り込む

自社の条件から候補を削るほうが早く決まります。次の三つの質問に、上から順に答えていくと絞り込めます。

図2|三つの質問で候補を絞り込む流れ

いいえ

すべて満たす

人手を減らす

新しいものを生む

どちらでもない

中小企業成長加速化補助金
上限5億円・補助率1/2

質問1|次の3つをすべて満たすか
売上高10億円以上100億円未満
投資額1億円以上(税抜)
100億宣言を公表済み

質問2|その投資の目的は?

中小企業成長加速化補助金
上限5億円・補助率1/2

中小企業省力化投資補助金
(一般型・第8回)

新事業進出・ものづくり商業
サービス補助金|枠を一つ選ぶ

別の制度を検討

革新的新製品・
サービス枠
下限100万円・1/2

新事業進出枠
下限750万円・1/2

グローバル枠
下限750万円・2/3

図中の金額・要件は本文の各章に記載のものです。省力化投資補助金 第8回の日程は「予定」です。

質問1|売上高10億円以上で、1億円以上の投資計画があるか

まず成長加速化補助金の可否を判定します。1章で挙げた入口の三要件(売上高10億円以上100億円未満・投資額1億円以上(税抜)・100億宣言の公表)がすべて「はい」なら候補に入り、一つでも「いいえ」なら今回は外れます。なお100億宣言の公表手続きには通常2、3週間を要すると案内されています。

質問2|その投資は「人手を減らす」ためか、「新しいものを生む」ためか

残る二制度は、この一点で分かれます。いまの業務をより少ない人手で回すための設備・システム導入なら省力化投資補助金(一般型)、既存の枠を超えて新しい製品・サービス・市場をつくるためなら新事業進出・ものづくり商業サービス補助金です。迷う場合の目安は、省力化指数(業務量が削減される割合)と投資回収期間を算定した事業計画を出せるかどうかです。この二つは省力化投資補助金の必須要件です。

それぞれの詳しい要件は、新事業進出・ものづくり補助金の解説省力化投資補助金(一般型)の解説にまとめています。

質問3|新事業進出・ものづくりなら、3枠のどれか

同一事業者の応募は1公募につき1申請までで、複数枠への同時申請はできません。

選ぶ目安補助下限額補助率
革新的新製品・サービス枠既存事業の延長線上で、革新的な新製品・新サービスを開発する100万円中小企業者1/2(小規模企業・小規模事業者、再生事業者は2/3)
新事業進出枠既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業へ進出する750万円1/2(小規模事業者・再生事業者も1/2)
グローバル枠自発的な海外販路開拓に向けて国内の輸出体制を強化する750万円2/3

補助下限額は投資規模の目安です。下限750万円に届かせるには、補助率1/2の新事業進出枠なら補助対象経費で1,500万円規模、補助率2/3のグローバル枠なら1,125万円規模の投資が要る計算です。革新的新製品・サービス枠は下限100万円で、補助率1/2なら200万円規模からになります。

補助率の扱いも枠で違います。小規模事業者の場合、革新的新製品・サービス枠なら2/3ですが、新事業進出枠では小規模事業者でも1/2です。「小規模だから2/3」という前提で資金計画を立てると、自己負担の見積りが狂います。

三つとも規模が合わなかったときは

三つの質問をたどると、どれも「いいえ」になる会社もあります。三制度はいずれも設備投資を前提に組み立てられているためです。省力化投資補助金は単価50万円(税抜)以上の機械装置等を必ず一つ以上含むことを求め、新事業進出枠とグローバル枠には補助下限額750万円、成長加速化補助金には投資額1億円以上という要件があります。投資の規模が小さい場合や、そもそも設備投資を伴わない取り組みの場合は、この三つでは計画が組みにくくなります。

ただ、中小企業・小規模事業者が使える制度は、この三つだけではありません。デジタル化・AI導入補助金や小規模事業者持続化補助金など、別の制度が候補になります。金額や要件は本記事では扱っていないため、デジタル化・AI導入補助金の解説記事に譲ります。

三制度に共通する「足下の賃上げ」|思い立った時点の賃金が効く

ここが、2026年の三制度を横断する最大の変化です。三つとも、審査で「足下の賃上げ」を評価すると明記しました。

三制度がほぼ同じ文言

公募要領の審査項目に、それぞれ同旨の注記が入りました。省力化投資補助金と成長加速化補助金は、次の文言です。

最低でも、応募申請時の直近決算期から基準年度までの「従業員の1人当たり給与支給総額」の年平均上昇率が物価上昇率を上回る程度の賃上げが達成されない計画の場合は、審査上大幅に不利になります。

評価されるのは申請するいまの決算期から、補助事業を終える年度までの賃上げで、成果が出てから上げる順番では上昇率が足りません。

何を意味するのか

実務的な意味ははっきりしています。補助金の申請を思い立った時点で、すでに賃金を上げ始めていないと審査で不利になるということです。賃上げは、決めてから給与へ反映されるまでに規程の改定、原資の確保、従業員への説明という段取りを踏みます。賃金改定の意思決定は、事業計画の作成と並行して、あるいはそれより先に進めておく必要があります。

三制度とも、「足下の賃上げ」については採択後から交付決定までの間に従業員への表明を必須としています。ここでいう基準年度は、2章で触れた「事業計画の基準になる決算期」で、三制度とも補助事業を終える年度に置かれています。

図3|「足下の賃上げ」で評価される区間

応募申請時の
直近決算期
評価される区間の起点
採択 → 交付決定この間に従業員への表明が必須
基準年度
(補助事業を終える年度)
評価される区間の終点
この区間の「従業員の1人当たり給与支給総額」の年平均上昇率が審査され、物価上昇率を上回る程度の賃上げが達成されない計画は審査上大幅に不利になります
間に合う順番賃金改定の意思決定を、事業計画の作成と並行して、あるいはそれより先に進める
間に合わない順番「採択されたら上げよう」「利益が出たら上げよう」と、申請のあとで賃上げに動く。どちらの順番でも、起点からの上昇率が足りなくなる

引用した文言は省力化投資補助金と成長加速化補助金の公募要領によるもので、新事業進出・ものづくり補助金も同旨の注記を置いています。

賃上げの未達は返還にもつながる

成長加速化補助金では、足下の賃上げが返還の判定にも入ります。公募要領は、基準年度の「従業員の1人当たり給与支給総額」が、公募の申請をした時点の直近の事業年度の水準を下回った場合は補助金の全額返還を求めると定めています。三制度とも未達には返還規定があり、詳細は制度で異なります。

制度ごとの落とし穴

三制度に共通する落とし穴

もっとも起こりやすい失敗は、交付決定の前に契約・発注・支払いをしてしまうことです。三制度とも、交付決定日より前に契約(発注)した経費は補助対象外です。成長加速化補助金は「発注先に対して発注意思を書面若しくは口頭で表明する内示行為も『発注』とみなす」としており、口頭の内示も含みます。

GビズIDの取得も共通の関門で、発行に1〜2週間程度を要する場合があるとされています。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金

中小企業省力化投資補助金(一般型)

中小企業成長加速化補助金

併願はできるのか|重複制限は制度ごとに違う

これまでに補助金の交付決定を受けたことも申請中のこともなく、資本関係・人的関係のある会社も今回は申請しない、という方は、この章は読み飛ばしてかまいません。一つでも当てはまる場合は、目を通しておくと安全です。

「一つに絞れと言われても、保険として複数出したい」というお考えは自然なものです。ただし重複の制限は制度ごとに書き方が違い、混ぜて理解すると誤ります。

共通の原則|同じ経費で二重には受け取れない

三制度とも、(過去または現在の)国(独立行政法人等を含む)が助成する制度との重複を含む事業、国の補助金と補助対象経費が重複する事業を対象外としています。同じ設備を二つの補助金で買うことはできません。

成長加速化補助金のFAQはさらに踏み込み、国が支出する他の制度と同一または類似内容の事業への重複受給を認めていません。別の事業として併用するには、資産・費用が固定資産台帳上で区分されており、製品・サービスの内容や市場・顧客から見ても重複・類似していないことが条件です。

なお、新事業進出・ものづくり補助金と省力化投資補助金にある「同一又は酷似した内容の事業」の規定は、他の法人・事業者と計画が重なる場合の扱いで、他制度との類似ではありません。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金|16か月ルールと過去3年ルール

図4|16か月ルールと過去3年ルールが見る期間(2026年10月30日の申請締切から実尺で遡る)

2025年6月30日
16か月
3年間
2023年10月 2024年10月 2025年10月 2026年10月30日 申請締切
16か月ルール
2025年6月30日以降に、対象4補助金(事業再構築・新事業進出・ものづくり・新事業進出ものづくり)で交付候補者として採択されていると対象外(辞退した場合を除く)。申請締切日時点で補助事業を実施中の場合も対象外。
過去3年ルール
応募申請日から遡る3年間に、3補助金(事業再構築・新事業進出・ものづくり)の交付決定を合計2回以上受けていると対象外。

帯の長さは実際の期間の比率です(3年間=36か月に対して16か月)。16か月ルールの起点は申請締切日(2026年10月30日)で固定、過去3年ルールの起点は応募申請日のため、締切より早く申請した場合はその分だけ全体が手前にずれます。

16か月ルールは、申請締切日から遡る16か月以内に、事業再構築補助金・新事業進出補助金・ものづくり補助金・新事業進出ものづくり補助金のいずれかで交付候補者として採択された事業者(辞退した場合を除く)と、申請締切日時点でこれらの交付決定を受けて補助事業を実施中の事業者が対象外です。過去3年ルールは、応募申請日から遡る3年間に、うち事業再構築・新事業進出・ものづくりの3補助金の交付決定を合計2回以上受けた事業者が対象外です。

複数に採択された場合は、交付を受ける補助金を一つ選んで交付申請します。選ばずに複数で受領していたことが発覚すると、交付決定日が遅いほうが取り消され、返還を求められます。

中小企業省力化投資補助金(一般型)|同時申請は不可

本事業そのものの制限に加えて、他制度との関係では次の三つのいずれかに当たると対象外です。

  1. 「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」「中小企業等事業再構築促進補助金」「中小企業新事業進出補助金」の交付決定を受け、応募申請時点で事務局からの支払いが完了していない
  2. 応募申請日から遡る3年間に、上記3補助金の交付決定を合計2回以上受けた
  3. 観光庁の「観光地・観光産業における人材不足対策事業」(2025年度)または「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」(2026年度)で設備投資の交付決定を受け、応募申請時点で10か月を経過していない

注意が要るのは、上記1と2の3補助金に新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の名称が含まれていない点です。新設された制度であるためと考えられますが、「だから併願できる」とは判断できません。両制度への申請を検討される場合は、事前に各事務局への確認が要ります。

まとめ

  • 締切は2026年10月に集中します。成長加速化補助金が10月29日15:00、新事業進出・ものづくり補助金が10月30日18:00、省力化投資補助金は10月中旬(予定)
  • 制度は投資の目的で分かれます。人手不足の解消なら省力化、新製品・新市場なら新事業進出・ものづくり、売上高100億円を目指す大規模投資なら成長加速化
  • 三制度の下限額に届かない投資もあります。その場合はデジタル化・AI導入補助金や小規模事業者持続化補助金など、別の制度が候補になります
  • 三制度とも審査で「足下の賃上げ」を評価します。賃金改定の意思決定は、事業計画づくりと同時か、それより前に
補助金は、制度に自社を合わせて使うものではありません。やりたいことが先にあり、それに合う制度を選ぶ順序でこそ、計画は通ります。

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迷うのは「制度の数」ではなく「自社の投資の性格」です

三つの制度は、支援したい投資の中身も、入口の要件も、併願の扱いも異なります。「うちの投資はどれに当てはまる?」「下限額に届かないときは何が使える?」「足下の賃上げは何から着手すべき?」といったご相談に、制度の選定から事業計画づくり、経費計画、採択後の手続きまで、初回のご相談は無料で伴走いたします。

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※本記事は2026年8月23日時点で確認できる公式情報(新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回公募要領 1.2版/中小企業省力化投資補助金(一般型)第8回公募要領/中小企業成長加速化補助金 3次公募要領 Ver1.0)に基づく解説です。金額・要件・日程・対象経費は改訂される場合があり、省力化投資補助金 第8回の申請受付開始日・締切日は本記事執筆時点で「予定」の表記です。実際の申請前には、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公式サイト中小企業省力化投資補助金(一般型) 公式ページ中小企業成長加速化補助金 公式サイトで、最新の公募要領を必ずご確認ください。本記事は制度理解を目的とするもので、補助金の採択・支給を保証するものではありません。